薬苦手の薬剤師!? 薬剤師が日頃から気を付けていることは体のメンテナンスと環境!
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本記事の内容 ~目次~
こんにちは、薬剤師の美怜です。
私は薬を取り扱う仕事をしていますが、薬を服用するのが、あまり好きではありません。
薬は何が何でも飲まない!ってほどではなくて、もちろん、必要な時には薬を服用しています。
薬を理解しているので、自分判断で調節しています。(薬剤師でない方は絶対にマネしないでください。)
こんな私が、患者様には「飲み忘れなくきちんと服用して下さい。」と白衣を着てシャーシャーと言っているなんておかしいですね。
白衣を着ると仕事モードになり、薬剤師として患者様に合った薬が間違いなく処方されているか、きちんと指示通り服用できているか、副作用はないか、飲み合わせに問題はないか等、きちんと判断して対応していますので安心してください。
調剤薬局の薬剤師は、処方箋を受け取り、調剤して薬をお渡しするのが仕事です。
この流れの中で、患者様とお話して疑問があれば、疑義照会として医師に連絡して変更になることがありますが、さすがに、この薬はこの患者様には必要ありません!と医師の診察レベル範囲の疑義照会は出来ません。
たまに、たまーにですよ、本当にたまにですが、必要かしら?と思うこともあったりなかったり…。
心の奥底では葛藤することもありますが、医師の指示通り治療の妨げにならないよう頑張っています。
薬苦手になったきっかけ
以前の私は体調が悪いと感じたら直ぐに薬を服用していました。
頭が痛かったら鎮痛剤、胃炎だったら胃薬、お腹の調子が悪かったら整腸剤、目の渇きを感じたら目薬…。
手の届くところに薬があり、薬の知識があったため手軽に飲んでいました。
そんな私が薬を飲まなくなったのには、きっかけがありました。
ある日、『明治生まれで長生きしている患者様はあまり薬を服用していないなぁ。』と、ふと思いました。
最初は、もともと体が丈夫だから薬が必要にならないのかと思っていましたが、それだけではないのでは?と思い始め、長寿の方にお話を伺いました。
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・食事がきちんと摂れている。
・よく眠れている。
・薬とは縁がなかった。
・姿勢が良い。
・自分の耳で聞き取りが出来ている。
このような傾向がみられました。
長寿の方に薬を服用されている方が少ない!
あれ?
私は無駄に薬を服用しているのでは⁈
これがきっかけで安易に薬を服用することをやめました。
大事なのは口腔ケア
長寿の方のほとんどは、食べ物に好き嫌いがなく、量も回数もきちんとした食事をされていました。
口腔内が整っていないと、食べたくても食べられないので、ここで大事なのは口腔ケアですね。
高齢者が口腔ケアをしているのとしていないのでは、病気の罹患率や寿命に差が出ることが研究結果で明らかになっています。
口腔ケアとは、歯を磨くことだけではありません。
歯が1本もない方は虫歯にならないからと口腔ケアをしない方がいますが、きちんとケアをすると体調が良くなる事が多いです。
口腔内が汚れていると菌が繁殖して、その菌が体内へ取り込まれたり、歯を支える歯茎が弱ります。
それによって、内臓疾患や歯茎が腫れて頭痛を引き起こしたり、噛む力や回数が減ることにより消化管への影響が出たり、脳への刺激も減ります。
良いこと1つもないですよね。
私が27歳の頃、職場の近くの老健施設に歯科医師さんが居ました。
ありがたい事に、毎日、会う度に歯茎チェックをしてくれました。
その時に口腔ケアの大切さを教えて頂いたので、今でも歯磨きは念入りで歯間ブラシ、フロスを使って口腔ケアしています。
質の良い睡眠
年齢を重ねる毎に睡眠時間は短くなる傾向です。
若いころは8時間眠れていたのに4時間くらいで目が覚めてしまったり、夜中にトイレに行くことがあったり…。
長い睡眠時間は若さゆえです。
しかし、長寿の方は睡眠時間がきちんと確保されている方が多く、短くても睡眠の質が良いのか、睡眠に対しての不満がありません。
これには、いくつかの理由があると思いますが、体のバランスが整っている事もその1つです。
人間は睡眠中に体のバランスを無意識に正常に戻します。
普段から姿勢が良く、睡眠中にその働きが少ないと痛みで睡眠を妨害されることもなく睡眠時間を確保することが出来ます。
そして、体が整っていると病気になる事も軽減できるため、夜間の体調不良や痛みが少ないので、睡眠時間を確保することが出来ます。
体が整っていると、質の良い睡眠がとりやすくなるし、逆に、質の良い睡眠により、体は整います。
それにより、慢性の病気にかかる事も軽減できるので、薬の服用も自然と少なくなりますね。
オーバードーズとは?
『オーバードーズ』
この言葉を耳にしたことありますか?
ウイキペディアで検索してみると、
オーバードーズとは、身体あるいは精神にとって、急性の有害な作用が生じるほどの量によって、薬物が使用されることである。それによって一時的、あるいは永続的な影響があり、最悪の場合死亡することがある。日本語では過剰摂取、過量服薬と翻訳されている。
このオーバードーズは自ら過量服用している場合もありますが、医師による多剤大量処方での過剰投与もあります。
主な原因となっている薬は、睡眠薬や精神神経用薬、それと解熱鎮痛剤です。
人間の脳は、薬で楽になった事を認識して、「あの楽になった薬を飲みなさい。」って指令を出します。
そのため、薬がないと辛くなってしまい服用します。
そのうち効果に慣れてしまい「もっと効けば楽になるから、薬増やして。」と脳は要求してきます。
こうなると、効果を求めて薬の量が増えてしまい、オーバードーズになります。
簡単に薬で楽になると脳がおかしな指令をしてくるので、不必要な服用は危険ですね。
実際、薬局にいらっしゃる患者様の中には「最近、薬を飲んでも眠れない。」「痛み止めが効かない。」「薬が効かなくなったから増やしてもらった。」など、言われる方がいますが、薬に頼りすぎてはいませんか?
錠数が増えると副作用が出やすくなるし、種類が増えると他剤との飲み合わせにより違う作用が出てしまったり…。
もしかしたら錠数や種類が増えて、健康になるどころか逆に不健康になっているかもしれませんね。
薬の副作用
皆さんは、副作用について、どう思いますか?
怖い、体に悪い症状が出る…そのような悪いイメージではないでしょうか。
薬には体に対して様々な作用がありますが、そのうち治療に必要な作用を主作用、それ以外の作用を副作用と言います。
そのため、副作用のない薬はありません。
治療に必要ではない作用ですが、副作用は悪い作用だけではなく、良い作用もあります。
体に悪い影響を及ぼす作用は「薬物有害反応」と言います。
一般的には、副作用というイメージが、この「薬物有害反応」になってしまっているようです。
ほとんどの患者様は、副作用=ワルモノと思っていて、なかには、副作用を目の敵にしていて、悪い作用が出た時には悪い薬、この薬を処方した医師も悪い医師、そして、調剤した薬剤師までも悪い薬剤師と怒る方もいます。
怒る方にはきちんと説明する機会があるため問題ないですが、何も言わないで、自己判断により錠数を減らしたり、服用を中止してしまう方は危険です。
副作用を怖がりすぎないでください。
薬の研究をしている中で、予期せぬ嬉しい作用が見つかると、その副作用を利用して、新しい医薬品として販売されている薬もあります。
なので、副作用はワルモノではありませんよ。
悪い副作用が出ると、その副作用を抑えるため、また薬が処方されます。
例えば、解熱鎮痛剤や抗生物質は胃粘膜をあらします。
そのため胃薬が一緒に処方されることが多いです。
私は、この副作用を抑えるために薬が処方されることが苦手です。
大切な薬に関してはしていませんが、自己判断で減らしたり、飲まないこともあります。
市販薬
テレビでは『ありがとう。いい薬です。』の太田胃散や『バファリンの半分は優しさで出来ています。』『あなたの風邪はどこから?』のベンザブロックなど、決め台詞で市販薬のCMが流れています。
CMは繰り返しなので、私たちの意識とは関係なく脳に組込まれていきます。
今、息子の友達が遊びに来ているので、試しに「熱・のど・鼻に」と言ってみたら、「ルルが効く!」と合唱してくれました。
テンポよく流れてくるCMは、皆さんの脳にもバッチリ記憶されているのではないでしょうか。
市販の薬は、病院に行くよりも手軽に薬を購入できるので、とても便利です。
そして、必要な時に服用すればとても良い薬です。
ただし、乱用はよくありません。
自分の力で治せる症状でも、病院に行かずに購入できるため、必要ない状態でも服用しがちです。
CMの影響が大きくて、容易に服用したり、安心して服用できると思い、乱用されている方も多いようです。
市販薬でも薬は薬です。
もちろん副作用もあるし、用法用量を守らなければ毒になることもあります。
私は病院から出る薬、市販薬は必要な薬だと思っていますが、なるべく飲まないようにしています。
もちろん薬を飲むこともありますよ。
日頃から気を付けているのは、体のメンテナンスと環境
こんな私は日頃から気を付けているのは、体のメンテナンスと環境です。
体のメンテナンスは、体の痛みやゆがみを整えることです。
私の信頼する柔道整復師・鍼灸師・アスレティックトレーナーの資格をお持ちの先生は「体は歯と足が大事で、体の端が大事。」と教えて下さいました。
この言葉に納得です。
口腔ケアは先ほどお話をしたように大切です。
そして、足も重要で、足は腰から下の脚を支えていて、その脚は腰を支えていて、その腰は頭から下の体を支えていて、その体は身体全部を支えています。
日本人は足のケアを重視していない傾向ですが、健康のためには、この足って重要ですよね。
足は身体全部を一手に引き受けてくれているんですもの。
私は重い花粉症を患っていましたが、体の歪みを整えてもらったら、あっと言う間に花粉症の症状はなくなりました。
人間の骨格はおもしろいですね。
環境は空気の洗浄
環境は空気の洗浄です。
空気は屋外よりも屋内に問題があるかもしれません。
煙草のけむり、柔軟剤などの香害…ん~、知らないうちに吸い込んでいますね。
その環境をアロマによって整えています。
アロマは空気の浄化やメディカルとしての働きもしてくれます。
質の良い本物のアロマと出会うことによって、『辛い時にはアロマ。』『眠れなくてつらい時にアロマ。』などフル活用しています。
治療が必要な病気の時はもちろん薬を服用しますが、口腔ケア、整体、アロマは私にとって最高のクスリです。
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